赤ちゃんと過ごす初めての夏|暑さ・水分・あせも・日焼け止め対策【医師パパの実践編】

こんにちは、町医者の日常です。

愛娘は生後7ヶ月。去年の夏はまだお腹の中にいたので、我が家にとっては赤ちゃんと過ごす初めての夏です。連日の暑さで「エアコンは何度がいいの?」「水分は足りてる?」と、夫婦で毎日相談しながら過ごしています。

今回は、赤ちゃんの夏のケアについて、一般的にすすめられている基本と、我が家で実際にやっていることをまとめてみました。ゆるっとお付き合いください。

室温と服装は「大人が少し涼しいと感じるくらい」

まずは室温管理が土台です。エアコンは我慢せずに使ってください。目安は室温26〜28℃、湿度40〜60%くらい。大人が少し涼しいと感じるくらいがちょうどいい温度です。冷房の風が赤ちゃんに直接当たらないように、風向きを上に向ける、またはサーキュレーターで空気を回すのがおすすめです。

服装は大人より1枚少なめでOK。暑がっているかどうかは、手足の冷たさではなく、背中やお腹に手を入れて汗ばんでいるかで判断します。手足が少し冷たいのは体温調節をしている途中なので、それだけで「寒い」と決めつけなくて大丈夫です。

水分補給は「メインは母乳・ミルク、お茶は補助」

離乳食が始まる前は母乳・ミルクで足りる

離乳食が始まる前の赤ちゃんは、汗をかいた分も母乳やミルクで補えます。特別なものを足すより、欲しがるタイミングで回数を少し増やすのが基本です。

離乳食が始まったら麦茶や湯冷ましを少しだけ

離乳食が始まっていれば、湯冷ましや麦茶を少量足すのは問題ありません。ただし、お茶や水をたくさん飲ませるとその分、母乳・ミルクが入らなくなって栄養が足りなくなるので、順番はあくまで「母乳・ミルクがメイン、お茶は補助」です。我が家も麦茶は少しずつにしています。

注)コップから飲むとき、赤ちゃんはむせやすいのでゆっくり与えてくださいね。

見逃したくない脱水のサインと救急受診の目安

赤ちゃんは「暑い」「のどが渇いた」と言えません。だからこそ、親が気づく必要があります。
次のようなサインがあれば脱水を疑ってください。

脱水を疑うサイン

  • おしっこの回数や量が減っている(おむつが6〜8時間以上濡れない)
  • 唇や口の中が乾いている
  • 泣いても涙が少ない
  • 機嫌が悪い、ぐったりして反応が鈍い
  • 大泉門(頭のやわらかい部分)がへこんでいる

すぐに救急受診したいサイン

とくに、呼びかけへの反応が鈍い、ぐったりしている、体が熱いのに汗が出ていない、けいれんがある、といったときは様子を見ずに救急受診をしてください。
判断に迷う夜間や休日は、子ども医療電話相談事業(#8000)も使えます。

外出時に気をつけていること

車内には短時間でも赤ちゃんをひとりにしないでください(数分で危険な温度になります)。ベビーカーは地面の照り返しで大人が感じるより暑いので、日よけをつけて休憩をこまめに取ります。抱っこ紐は密着して熱がこもるため、我が家は30分に一度は日陰で休むようにしています。

あせも対策は「流して、乾かして、着替える」

汗をかいたら、ぬるめのシャワーでさっと流すのが一番の対策です。拭くときはゴシゴシではなく、タオルで押さえるように水気を取ります。汗がたまりやすいのは首、脇、ひじやひざの内側、おむつ周り。ここを重点的に見てあげてください。

夏でも保湿はやめないこと。肌のバリアが弱るとかえって荒れやすくなります。着替えは多めに用意して、汗をかいたら替える。地味ですが、これだけであせもはかなり減りました。赤みが強く広がる、かき壊してジュクジュクしている、膿んでいるようなときは小児科か皮膚科に相談してくださいね。

日焼け止めと虫よけは「月齢と表示」を確認

日焼け止めは生後6ヶ月ごろからが目安です。それより小さいうちは、日陰・帽子・薄手の長袖で物理的に防ぐのが基本になります。使うならベビー用でSPFは高すぎないもの、石けんで落とせるものが扱いやすいです。汗で落ちるので塗り直しを前提に、帰宅後は洗い流してあげてください。

虫よけは月齢の制限があるので要注意です。ディートを含むものは生後6ヶ月未満には使えず、6ヶ月〜2歳は1日1回までなど製品ごとに決まりがあります。イカリジンのように年齢制限のない製品もありますが、いずれにしても必ずパッケージの表示を確認してください。顔や手に直接吹きかけず、大人の手のひらに出してから薄く塗るのが安全です。

帰省やおでかけの前に

移動は朝夕の涼しい時間帯に。車なら2時間ごとに休憩を入れて、そのたびに水分と着替えのチェックをしています。帰省先は環境が変わるので、床の小物(誤飲になりそうなもの)、階段、扇風機、蚊取り線香の置き場所あたりを最初に確認しておくと安心です。

持ち物で忘れたくないのは、母子健康手帳、健康保険証、乳児医療証、いつもの薬。そして帰省先の小児科と、夜間・休日の救急外来を出発前に調べておくこと。これは医師としても本気でおすすめします。慌てているときに調べるのは本当に大変なので。

我が家の「夏セット」

  • ハンディファン(直接当てず、空気を動かす用)
  • ベビーカー用の保冷シートと日よけ
  • 着替え3セットとガーゼ多め
  • ストローマグ(麦茶の練習中)
  • 夏用スリーパー1枚(掛け布団の代わりに)

寝床については、夏でもやることは変わりません。あおむけ寝、硬めの寝具、顔まわりに物を置かない。暑いからといってタオルやガーゼを顔の近くに置かないことも大事です。この点は前回の記事にまとめたので、よかったら合わせて読んでみてくださいね。

みなさんのお子さんは大丈夫ですか?乳幼児突然死症候群にならないための備え

最後に

夏のケアは、室温・服装・水分・肌の4つを地味に回すことだと思っています。特別なグッズより、「汗をかいたら流して着替える」「暑い日は無理に外に出ない」くらいのことの積み重ねが一番効きます。

なお、この記事は一般的な情報と我が家の体験をまとめたもので、個々の診断や治療の代わりになるものではありません。気になる症状や、いつもと違う様子があるときは、遠慮なくかかりつけの小児科に相談してくださいね。

それでは、今日も涼しく過ごせますように。おやすみなさい…zzz…

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